第48回 白老町健康マラソン大会に参加してきました!
第48回 白老町健康マラソン大会に参加してきました!
先日、第48回白老町健康マラソン大会に参加してきました!
北海道・白老町で開催されるこの大会は、毎年多くのランナーが集まるイベントで、地元の美しい景色と走りやすいコースが魅力です。
私たちのチームも参加し、それぞれの距離で汗を流しました。
参加メンバーと走った距離
今回のチームは、かなりバラエティ豊か。
橘先生:10マイル
北沢先生:10マイル
マキシー:5km
渉選手:5km(集合写真のカメラマン担当)
そして何と今回、ゲストランナーとして猫ひろしさんが参加していました!
スタートしてすぐ軽やかに抜かされ、沿道からも歓声が上がり、会場の雰囲気が一気に盛り上がりました。
みんなそれぞれの距離で力を発揮し、無事ゴールしました!
チーム全員でいい結果を出すことができました。
コースの特徴
白老町のコースはとにかくフラットで走りやすいのが特徴。
アップダウンが少なく、初心者でも走りやすい設計になっています。
5kmコースは半分のところで折り返すタイプのコースで、短距離ながらしっかり達成感を味わえます。
私は5kmに参加し、なんと33分33秒で完走。あっという間に終わった感覚でした。
天候と会場環境
天気は少し肌寒いくらいでしたが、走るにはちょうど良い気温。
暑すぎず寒すぎず、快適にマラソンを楽しむことができました。
着替え室はプール施設の中で用意されており、ここが驚くほど暖かくて助かりました。
暖房がしっかり効いていて、ロッカー、トイレ、休憩スペースも完備。
走る前後に快適に過ごせたのはポイント高いです。
食べ物と会場の楽しみ
大会会場にはご飯屋さんもたくさんありました。
アメリカンドッグはチーズがびよーんと伸びて美味しく、抹茶タピオカも最高でした。
また、会場にはウポポイの人気キャラクターも登場し、子どもから大人まで楽しめる雰囲気。
そして、参加賞も豪華!ハンバーグと卵がもらえるのですが、これだけでも参加費が安く感じるほどのお得感でした。
こういう小さな嬉しさがあると、また来年も参加したくなります。
白老町の魅力
白老の町自体もとても綺麗で、走りながら景色を楽しめます。
自然と街並みがうまく調和していて、北海道らしい広々とした空気感を感じながら走れました。
白老町の魅力的な観光スポット
北海道の南部に位置する白老町はマラソンだけでなく、町自体もじっくり楽しむ価値があります。自然の美しさと豊かな文化が融合した魅力的な町で、思わず写真を撮りたくなるスポットがいくつも。例えば、ウポポイではアイヌ文化の体験プログラムに参加でき、伝統の踊りや工芸品作りを体験することも可能です。
ポロト湖のほとりでのんびり散歩するのもおすすめで、湖面に映る空や木々の緑は、走った後の心と体をリフレッシュさせてくれます。
チームでの挑戦
みんな走りました。最後はゴールで集合写真を撮影し、思い出に残る一枚となりました。
走っているときの橘先生
走っているときの北沢先生
走っているときのマキシー
個人的な感想
私は5kmの短距離でしたが、やはりフラットで走りやすいコースは体への負担も少なく、爽快感があります。
大会中、沿道の応援やスタッフの方々の温かさも印象的でした。
「がんばれー!」と声をかけられるたびに、自然と笑顔になり、疲れも軽減されるような感覚。
チームで走る楽しさと、町全体の温かさが重なって、単なるマラソン以上の体験になりました。
エアコンのない北海道の夏に少し疲れていましたが、
この大会に参加してリフレッシュできました。
走る楽しさだけでなく、会場の雰囲気、食事、白老町の景観など、マラソン大会ならではの体験を存分に味わえた一日でした。
チームでの挑戦は、個人で走るよりもさらに充実感があり、また仲間と一緒に走る楽しさを実感しました。
次回もぜひ参加したいと感じています。
大会を終えて、仲間と笑顔で集合写真を撮ったとき、改めて「来てよかった」と思いました。
白老町健康マラソン大会は、来年も絶対参加したいと思える素晴らしいイベントでした!
ひろゆきさんの「ドイツ経済」にドイツ人が補足
ひろゆきさんの「ドイツ経済」にドイツ人が補足
ひろゆきさんの動画で「ドイツ経済」について語っていたので、今回はドイツ人の視点から少し補足してみようと思います。
日本とドイツでは、働き方、文化、日常生活の習慣がまるで違うので、現地からの情報も交えて解説します。
ドイツが経済大国になれた理由って?
ひろゆきさんの意見
ひろゆきさんは、ドイツが経済大国になれた理由として「集中」と「効率化」を挙げています。
日本だとコンビニの24時間営業が当たり前ですが、便利さの裏には利益率の低さという落とし穴があります。
例えば、同じエリアに24時間営業のコンビニが2つ並ぶと、互いに客を奪い合い、結果として両方の利益率が下がります。
従業員の給料もなかなか上がらない。
でも、もし一方の店舗が撤退すれば、残った方の店舗に売上が集中し、従業員数を倍にせずとも利益率は高くなるし、給料も上がります。
さらに営業時間を短くして、深夜は閉めた場合を考えてみましょう。
客は「深夜にコンビニ行かないと困る」と思って買い忘れません。事前に買うので売上はそれほど減らず、人件費や光熱費が削減され、結果的に利益率は上がります。
ヨーロッパの多くの国は、こうした「集中」と「効率化」を非常に重視しています。
日曜営業が一部認められている場合もありますが、ドイツでは徹底して日曜休業を守っているんです。
働かないことが生産性を上げる
日本では便利さのために24時間営業や長時間労働が常識になっていますが、結果として給料は上がらず、生産性も低い国民が生まれます。
一方で、どう働かないかを工夫するヨーロッパの国々は、生産性と利益率が高まります。
人手不足も同じです。日本ではネガティブに語られますが、実は人手不足は機械化や効率化を促すチャンス。
産業革命以降の歴史を振り返ると、イギリスは「人力から機械へ」の流れで繁栄しましたが、中国は人力依存のままで停滞しました。
介護分野でも、機械化を進めた方が社会全体にとって利益が大きいのでは!?
ドイツ人補足:ドイツの日曜休業とコンビニ事情
ドイツにはほとんどコンビニがありません。
そして日曜日は基本的に「働かない」という法律があります。
その背景には宗教文化があり、日曜は「教会に行く日」として商売が禁止されていました。
この伝統が今でも守られているんです。
例外もあります:
ガソリンスタンド → パンや軽食の販売はOK
パン屋 → 午前中だけ営業可能
博物館やコンサート → 文化的施設は営業可能
そのため、金曜夜にまとめ買いする習慣が根付いています。
「24時間営業じゃなくても困らない」という文化ですね。
ちなみに、昔はスーパーが18時で閉店していました。
その後、フランスを見習って21時まで営業するスーパーが増えました。
最初はブーイングも多かったですが、働く人の生活に合わせて今では増えています。
労働者の権利がとにかく強い
ひろゆきさんの意見
ドイツでは、上場企業の取締役会に労働者代表の参加が法律で義務づけられています。
会社方針も労使双方の合意なしには決められません。
さらに、「つながらない権利」という法律があり、金曜夜から月曜朝までは上司が部下に連絡してはいけません。
休日に「仕事モード」に引き戻されるのを防ぐためです。
こうした制度があっても、ドイツはGDPで日本を追い抜きました。
人口は日本より少ないのに、効率よく大きな成果を出しています。
つまり「権利を認めた方が会社も社会もうまくいく」ことを証明しているんですね。
ドイツ人補足:有給・病気休暇・残業事情
ドイツでは有給が取りやすいのはもちろん、病気休暇も充実しています。
軽い風邪なら診断書も不要で、まずは家で休んで治すのが普通。
逆に、風邪をひいて出社したら「迷惑でしょ?」と言われるくらいです。
サービス残業もほぼありません。
契約で仕事の内容や時間が細かく決まっているので、上司が勝手に残業を命じるのは難しいです。
もし不当なことをすれば、労働保険に加入しているので裁判に発展。大抵は会社が負けます。
金曜夜から月曜朝までの連絡禁止も徹底されていて、メールも原則禁止。
もし休日に上司から連絡が来れば、パワハラ問題に発展することもあります。
アメリカ企業がドイツに進出すると、まずここでつまづくことが多いそうです。
解雇も簡単にはできないので「アメリカ式のスピード感でリストラ!」みたいなことは基本できず、ポーランドで人を雇ったり、ポーランドで会社を作ったりするのが多いみたいです。
日本の貧困化の理由
ひろゆきさんの意見
日本は「社会主義っぽい」傾向があり、成果を出しても評価されないことがあります。
優秀な人とサボる人の給料の差がほとんどないため、優秀な人もやる気をなくしてしまう。
資本主義の典型例は「ダメな会社は潰れる」仕組み。
例えばモトローラが衰退したとき、Googleが特許を買ってAndroid開発に活用 → 世界一普及するOSに。
日本は「ダメな会社が潰れない」仕組みなので、低賃金と低生産性が固定化されがちです。
ドイツは「効率」と「労働者の権利」を重視し、少ない人口でも大きな成果を出しています。
つまり「働かない仕組みを作ること」が、経済的成功の重要ポイントです。
ドイツのモラル
ひろゆきさんの意見
ドイツは後払い文化が浸透しており、ガソリンスタンドも後払いが多いです。
逃げようと思えばできるけど、誰もやらない。
改札ゲートもない。
ちなみに、ひろゆきさんは一度、フランクフルトの空港に行くときに捕まったことがあるそうです。
混んでいたので空いている席に座ったら、一等車両で・・・。
一等車両と二等車両の区別は結構厳格で、切符も別々です。
普通なら追加料金が必要で、無賃乗車と同じ扱いで罰金対象になりますが、実際、駅の事務所に連れて行かれ「罰金払え」と言われたそうですが、結局“次回から気をつけろよ”で終わったとのこと。
ドイツ人補足:
これもよくある誤解(笑)。確かに改札ゲートはなく、誰でもホームまで行けます。電車にもそのまま乗れてしまいます。
でも!車内でランダムにチェックが入り、無賃乗車がバレると即罰金。相場は50ユーロ(約1万円)前後。結構痛いです。
しかも今はオンライン購入が主流で、スマホのQRコードを提示する仕組み。切符を刻印する機械も一部残ってますが、コロナ以降はほとんど見なくなりました。
だから「運よくバレなければタダ乗り」も可能ではあるけど、リスクが高すぎて大抵の人はちゃんと買います。
また、ひろゆきさんが捕まった件について
ひろゆきさんのケースのように「知らなかった」観光客には、駅員さんが優しく注意で済ませることもあります。でもこれはかなりレア。ドイツ人だったら100%罰金です。
つまり、ひろゆきさんはかなり運が良かったパターン(笑)。
ドイツの静けさ
電車も静かで、改札はなく発車ベルも鳴らない。
車内で大声で話す人もほとんどいません。
夜10時以降の掃除や洗濯は禁止されていて、街中も静かです。
街中もすごい静かで、日本でよくある「キャー久しぶり〜!」みたいな大声の女子トークはほぼ皆無。
ドイツ人補足:文化の裏側
ドイツでは他人との距離を保つ文化が徹底されています:
子どもへの声かけは厳禁
日本だと「かわいいね」とか「いくつなの?」と知らない子に話しかけることがありますが、ドイツで同じことをすると即アウト。特に知らない男性が子どもに近づくと、周囲の女性たちが一斉に警戒します。「危ない人では?」という目で見られるくらい敏感です。子ども自身も「知らない大人には絶対話しかけない」と家庭や学校で徹底的に教え込まれています。通勤・公共の場では会話を避ける
電車やバスの中では基本的に無言。必要以上に隣の人と話すことはありません。会話する場合も小声で、周囲に迷惑をかけないのが常識です。紹介がなければ他人と親しくならない
「初対面でもすぐに友達!」というノリはあまりなく、きちんと紹介やきっかけがない限り、プライベートに踏み込むことは少ないです。距離感を保つのが礼儀、という考え方なんですね。例外はサッカー!
ただし例外もあって、サッカー観戦の時だけは別。普段は無口なドイツ人が、スタジアムやパブで知らない人と肩を組んで大声で盛り上がることも珍しくありません。静と動のギャップが激しいのも面白いところです。
ドイツの「他人と話さない文化」は「冷たい」のではなく「相手のプライバシーを尊重する」っていう考えに基づいているんです。
日本の「お互いに空気を読む」文化と似ている部分もありますが、ドイツはそれをもっと法律や社会ルールレベルまで徹底してる感じです。
まとめ
ドイツ経済の強さは「効率化」と「働かない仕組み」にあります。
法律や文化がしっかりしているおかげで、少ない労働時間でも高い生産性を出せます。
日本は便利さを優先しすぎた結果、低賃金・長時間労働になりがちですが、ドイツのように「働かない仕組み」をうまく作れれば、生産性も社会全体の幸福度も高まるかもしれません。
第65回工大祭カラオケ大会
今年も大盛り上がりのカラオケ大会!
参加者のみなさんの歌声を聞いて、自然と笑顔があふれました
歌だけじゃなく、衣装やコスプレ、ダンスまで披露されていて、ステージごとに新しい驚きと感動がありました
今回の曲目は本当に幅広くて、どれも名曲ぞろい!
🎶 歌われた曲リスト 🎶
「棒人間」/RADWIMPS
「メリュー」/n-buna
「恋のメキシカン・ロック」/橋幸夫
「恋」/星野源
「カブトムシ」/aiko
「君は薔薇より美しい」/布施明
「初心LOVE」/なにわ男子
「チェックのワンピース」/back number
どのステージも工夫がいっぱいで、聴いているうちにこちらまで元気になってしまいました。
最後は気分が高まりすぎて、ついドイツ語の歌まで口ずさむほど…!(笑)
学生の情熱が詰まった時間で、心から楽しむことができました。
来年の文化祭も、さらにパワーアップしたステージが見られるのを楽しみにしています
出演者のみなさん、そして会場を盛り上げてくれた観客のみなさん、本当にありがとうございました!
「医療とドイツ語の意外な関係」~上杉先生をお招きして~
先日の講義では、特別講師として現役の外科医でいらっしゃる、旭川医科大学消化器外科 外科専門医の上杉優衣先生に来ていただきました。
上杉先生は普段、消化器外科医として手術室で胃や大腸などの手術をされたり、外来で患者さんの診療をされたりと、日々多くの命と向き合う素晴らしいお仕事をされています。
プライベートでは二児の母でもあり、実は私とは「ママ友」というご縁で、今回登壇をお願いしました。
講義のテーマは「なぜ日本の医療現場にドイツ語が多いのか?」という、私にとっても非常に興味深いものでした。
旭川医科大学消化器外科 外科専門医の上杉優衣先生のプロフィール
2児(2歳、4歳男児)の母
趣味:麻雀、アニメ、ゲーム、鬼ごっこ
【学歴】
札幌北高校卒業
旭川医科大学医学部医学科卒業
【経歴】
市立函館病院(研究医)
旭川医科大学消化器外科入局
札幌徳洲会病院外科
旭川厚生病院外科
旭川医科大学病院 消化器外科消化管チーム
札幌北楡病院外科
はざま小児科クリニック(実家)
登別すずらん病院外科
札幌ライラック病院外科
日本語になったドイツ語──医療現場のリアル
『神様のカルテ』や『ブラックペアン』といった医療ドラマのタイトルや作品内に登場する言葉には、ドイツ語由来のものが多く含まれています。
先生は、「ギプス」「カルテ」「バイタル」など、今も医療現場で日常的に使われているカタカナ語をいくつも挙げてくれました。
皆さんも当たり前のように使っている「カルテ」や、骨折したときに使う「ギプス」、健康診断で撮る「レントゲン」。これらが実は英語ではなく、すべてドイツ語由来の言葉だと聞いて、驚いた人も多かったのではないでしょうか。
先生のお話によると、他にも「アレルギー」や手術で使う器具の名前(クーパー、モスキート、コッヘル)など、医療現場には今もドイツ語がたくさん残っているそうです。
カタカナ語
原語(ドイツ語)
意味・用途
備考
ギプス
Gips
骨折時に用いる固定具
日常会話でも使われるほど定着
カルテ
Karte
患者の診療記録
診療録と法的に同一視される
バイタル
Vitalzeichen
血圧・脈拍・体温などの生命徴候
英語のVital Signsと混同されがちだが語源は独語
ガーゼ
Gaze
包帯や止血に使う布
仏語起源だが独語経由で定着
クランケ
Kranke
患者
現代ではあまり使われない
シュプール
Spur
MRI画像などの残像
「痕跡」の意味
ムンテラ
Mundtherapie
口頭による説明・説得
医師と患者のコミュニケーション場面で使用
ちなみにアレルギー(Allergie)は英語圏では「allergy(アラジー)」、エネルギー(Energie)は英語圏では「energy(エナジー)」と発音しないと通じません。
言語による発音の違いを具体的に体感する良い機会になったと思います。
また、「レントゲン」は、X線を発見したドイツの物理学者ヴィルヘルム・レントゲン氏の名前に由来するという背景まで教えていただき、言葉の裏にある歴史の深さを感じました。
なぜドイツ語?──医学とドイツ語の歴史的背景
現代の日本における医療関連教育や文献の大半は英語をベースにしています。
しかし、かつて日本が近代医学を導入しようとした明治時代、主に導入されたのはドイツ医学でした。その歴史を遡ると、日本の医学の発展にドイツが深く関わっていることがよく分かりました。
• 江戸時代:日本に西洋医学を伝えたシーボルトは、実はオランダ人ではなくドイツ人だったこと。
• 明治時代:日本政府が、研究を重視するドイツの医学を正式に国の基本方針として採用したこと。
• 医学教育:その後約100年もの間、日本の医学教育は教科書も講義もドイツ語で行われていたこと。
このような歴史があったからこそ、今も私たちの身近な医療現場にドイツ語が息づいているようです。
江戸時代:シーボルトの来日
当時、日本は「鎖国」政策を取っていました。しかし、長崎の出島に限ってオランダとの交易が許されており、オランダ人医師や商人が日本に医学書や科学書を持ち込むことで、医療・化学の知識が伝えられました。
この時期に日本人が学んでいたのが、いわゆる「蘭学(らんがく)」です。
しかし、当時日本にやって来て医学を伝えた医師シーボルトは、オランダ人と偽っていましたが、実はドイツ人でした。
彼がもたらした医学知識や医学書はドイツのものが中心だったため、この時点で既にドイツ医学が日本の医学の基礎に影響を与えていました。
明治時代:ドイツ医学の正式採用
鎖国が終わった明治時代、日本政府は本格的に導入する西洋医学について、イギリス医学とドイツ医学のどちらを選ぶかで悩みました。
臨床(患者の治療)を重視するイギリス医学に対し、ドイツ医学は研究を重視する理論派でした。
最終的に、岩佐純(いわさじゅん)や佐野常民(さのつねたみ)といった医師たちが「世界で最も優れているのはドイツ医学だ」と強く主張し、政府を説得した結果、日本はドイツ医学を正式に採用することを決定しました。
ドイツ語で行われた医学教育
この決定により、当時の医学教育は、教科書も講義もそのほとんどがドイツ語で行われることになりました。
ドイツから教授を招き、日本の医学生はドイツ語を習得しなければ医師になれないという状況が約100年続きました。
第二次世界大戦後、日本の医学はアメリカ医学が主流となりましたが、それまでに築かれたドイツ医学の土台は非常に強固で、その名残として今も多くのドイツ語由来の用語が医療現場で使われ続けているのです。
ちなみに、私たちの日常生活で使われる言葉の中にも、ドイツ語由来のものはたくさんあります。
• アルバイト(Arbeit): 英語では「Part-time job」です。
• バウムクーヘン(Baumkuchen)
• マイスター(Meister)
• カッター(Kutter)
• リュックサック(Rucksack)
カルチャーとしてのドイツ語医療用語
先生は「言葉は文化です」とおっしゃっていましたが、それが特に感じられたのがこのパートです。
医師同士が交わす「カルテ記載済みです」「バイタル異常あり」といった会話の中に、すでにドイツ語が日本語の一部として溶け込んでいる。
学生時代から自然に使うことで、医療人としての“共通言語”になっていく
──そんな話に、会場もうなずきながら聞き入っていました。
時代の流れとともに、使われなくなる言葉も当然あります。
「クランケ」「ムンテラ」などは、いまでは一部のベテランしか使わなくなっているとのこと。
逆に、「ギプス」や「カルテ」のように、一般社会にも浸透してしまった言葉は、むしろ“死語になりにくい”という面もあるそうです。
言葉の寿命と定着のメカニズム──これはかなり面白いテーマでした。
言葉の裏にある歴史を知ること
言葉には、必ず“歴史”があります。それは制度の歴史であり、教育の歴史であり、何より人の営みの歴史です。
今回、専門分野の第一線で活躍されている方から直接お話を伺うことで、学問が社会とどう結びついているのかを具体的に知る、素晴らしい機会になったことと思います。
この講義が、皆さんの視野を広げ、ドイツ語学習への新たなモチベーションに繋がれば嬉しく思います。
上杉先生、素晴らしい講義をありがとうございました!
この記事を通して、少しでも多くの方が「言葉の背景」に目を向けるきっかけになれば幸いです。
2025年の北海道の桜とドイツの桜
2025年の春、今年はちょっと変わったお花見を楽しみました♪
北海道の桜は、本州よりもだいぶ遅れて咲くのが特徴。5月後半〜6月頭にかけて見頃になるので、なんと「初夏のお花見」なんです。
今年の2025年も例年通り、楽しいお花見ができました!
今回は、そんな北海道の桜の秘密と、ちょっと特別だった今年のお花見の話、そしてドイツの桜事情について紹介します♪
北海道の桜はなぜ遅い?
「えっ、まだ桜咲いてるの!?」って、道外の人によく驚かれます!
でもちゃんと理由があるんです!
1. 寒冷な気候で、開花が遅い
桜って「気温10℃以上の日が続く」と咲きやすくなるんですが、北海道はその10℃までが長い!
たとえば東京だと、3月下旬にはポカポカ陽気の日もありますが、札幌では4月末でもコートがいるくらいまだまだ寒いですのでその分、桜のスタートが遅くなります。
2. 緯度が高い
日本最北の北海道は冬が長く、雪がとけるのもゆっくりなので、植物たちもゆっくり目覚めます。
本州でいう「春」は3〜4月ですが、北海道の春は5月中旬から本番スタートというイメージです♪
3. 桜の種類が違う
北海道では、本州と同じソメイヨシノも見られますが、それだけでなく、「北海道独自の桜」もあります!
エゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)
→ 北海道の代表的な桜。濃いピンク色で、力強い。チシマザクラ
→ 根室地方など、東部の冷涼な地域に多い。やや低木。カスミザクラ
→ 山地に多く見られる野生桜。
北海道の桜の開花の条件はソメイヨシノと異なるため、開花時期にも若干遅い傾向があります。また、エゾヤマザクラは耐寒性が強いため、雪解けを待って咲くという性質があります。
4.北海道は日本で一番最後に桜が咲く場所
日本には「桜前線(さくらぜんせん)」という言葉がありますよね♪
これは、が南から北に向かって咲いていく様子を表したもので、北海道はそのゴール地点なんです!
· 九州:3月頃にスタート
· 本州:4月中にワーッと咲く
· 北海道(札幌):5月上旬
· 北海道(根室・釧路):5月後半〜6月頭に満開!5月上旬に札幌、6月初旬に根室・釧路で満開になります。
つまり、北海道は日本全国で「最後に桜が咲く場所」であり、北海道の桜は「春の締めくくり」としても特別な存在となっています。
ドイツ語で桜を表現するフレーズ
ドイツ語で「桜」は「Kirschblüte」と表現されます。
桜に関連するドイツ語のフレーズをご紹介します!
ドイツ語 読み方 意味
die Kirschblüte キアシュブリューテ 桜の花
der Kirschbaum キアシュバウム 桜の木
die Blütezeit ブリューテツァイト 開花期
die Natur ナトゥーア 自然
der Frühling フリューリング 春
das Hanami ハナミ(外来語)花見
die Blume ブルーメ 花(一般)
die Landschaft ラントシャフト 風景
der Duft ドゥフト 香り
die Schönheit シェーンハイト 美しさ
Die Kirschblüten sind aufgegangen. (桜が咲いた。)
Die Kirschbäume stehen in voller Blüte. (桜の木が満開だ。)
Was für eine wunderschöne Kirschblüte! (なんて桜なんだ!)
Die Kirschblüten tanzen im Wind. (桜の花びらが風に舞っている。)
Unter den Kirschbäumen zu sitzen, ist sehr entspannend.
(桜の木の下に座るのはとても癒される。)
Der Frühling bringt neue Hoffnung. (春は新しい希望を運んでくる。)
Die Natur erwacht zum Leben. (自然が目を覚ます。)
Ich liebe die Farben des Frühlings. (春の色合いが大好きだ。)
Die Vögel singen, und die Blumen blühen. (鳥がさえずり、花が咲く。)
Die Sonne scheint durch die Kirschblüten.
(太陽の光が桜を通して差し込んでいる。)
Ein Spaziergang unter den Kirschbäumen ist magisch.
(桜並木の下を歩くのは魔法のようだ。)
Ich möchte dieses Jahr wieder Hanami machen.
(今年もまた花見がしたい。)
Die Kirschblüte ist leider nur von kurzer Dauer.
(桜の花は残念ながら短命です。)
Die Schönheit der Kirschblüte ist vergänglich, aber unvergesslich.
(桜の美しさは儚いが、忘れがたい。)
Die Blüten bedecken den Boden wie ein rosa Teppich.
(花びらが地面をピンクのじゅうたんのように覆っている。)
桜に関するドイツ語の会話例
① 桜を見に行く会話
A: Hast du die Kirschblüten im Park schon gesehen?
(公園の桜、もう見た?)
B: Ja, sie sind wunderschön! Ich habe viele Fotos gemacht.
(うん、すごく綺麗だった!写真たくさん撮ったよ。)
② 花見についての会話
A: Was ist "Hanami"?
(「花見」って何?)
B: Das ist ein japanisches Frühlingsfest, bei dem man die Kirschblüten betrachtet und isst und trinkt.
(日本の春のお祭りで、桜を見ながら食べたり飲んだりするんだよ。)
③ 桜の香りについての会話
A: Riechst du das? Die Kirschblüten duften wirklich zart.
(匂いわかる?桜の香り、すごく優しいね。)
B: Ja, das ist der Duft des Frühlings.
(うん、それが春の香りだよ。)
④ ドイツにも桜がある話
A: Gibt es in Deutschland auch Kirschblüten?
(ドイツにも桜ってあるの?)
B: Ja! In Bonn gibt es sogar eine berühmte Kirschblütenstraße.
(あるよ!ボンには有名な桜並木通りもあるんだ。)
⑤ 桜を見て感動する会話
A: Oh mein Gott, wie schön das ist!
(わあ、なんて綺麗なの!)
B: Ja, die Natur ist wirklich beeindruckend.
(うん、自然って本当に感動的だね。)
ドイツにおける桜の存在
「桜」と聞くと日本の春の風物詩を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実は日独友好の象徴ドイツにも桜の木は存在します!
また市民の憩いの空間として、大切に育てられています!
ドイツにも桜の名所があり、特に有名なのが、ボンの「桜のトンネル」です。
1980年代に都市計画の一環として桜が植えられ、現在では多くの観光客が訪れるスポットとなっています。
また、ベルリンの壁跡地にも日本から贈られた桜が植えられており、日独友好の象徴となっています。
日本のように「桜前線」は存在しませんが、3月末から4月にかけて、ピンクや白の花が満開を迎えます。
ドイツの桜名所
そんなドイツの有名な桜名所をご紹介します!
① ボン(Bonn) – 世界的に有名な桜のトンネル
先程も簡単に紹介してはいましたが、ノルトライン=ヴェストファーレン州の旧西ドイツ首都・ボンの旧市街「アルシュタット(Altstadt)」には、桜の名所として知られるHeerstraßeやBreite Straßeがあります。
日本から寄贈された桜が通りをピンクに染め、満開時には「桜のトンネル(Kirschblütentunnel)」と称され、インスタ映えスポットとしても人気です。
→ 見頃:4月中旬ごろ。
② ハンブルク – 「日本の桜の祭り(Japanisches Kirschblütenfest)」
ハンブルクには日本人コミュニティが存在し、1968年から続く桜祭り「Kirschblütenfest」が毎年開催されています。
日本から寄贈された桜を記念して花火が打ち上げられるなど、日独友好を象徴するイベントとして市民に親しまれています。
③ ベルリン – 日独友好桜並木
ベルリンの壁崩壊を記念して、1990年に日本のテレビ局が主導した「桜をドイツに」キャンペーンにより、ベルリンとブランデンブルク州におよそ9,000本の桜が植樹されました(Aktion „Sakura Campaign“)。
この桜は「自由と平和の象徴」として、壁跡地や公園に今も美しく咲いています。
ドイツ人にとって桜とは?
ドイツでは日本同様、桜(Kirschblüte)は「春の訪れ」や「美しさの象徴」として親しまれています。
日本のように花見の文化は根付いていませんが、カメラ片手に桜並木を歩く人や、ベンチで読書する市民の姿が見られます。
また、日本語の「はかなさ」や「一期一会」の精神に共感を覚えるドイツ人も多く、桜の咲く様子に哲学的・詩的な意味を感じる人も少なくありません。
ドイツで桜を楽しむイベント・SNS
#kirschblüte(#桜)や**#hanami**のハッシュタグは、ドイツ語圏のInstagramでも春になると急増します!
ドイツ在住の日本人や現地の人々が、桜の写真や日本式の花見の様子をシェアしていて、各都市の観光局や日本文化センターが桜の見頃情報を発信することもあります。
お花見の時期には紹介したハッシュタグを日本でも使ってみてください!
ドイツ人の友達が増えるかもしれませんよ♪
今年の特殊なお花見
桜満開の時期の授業中、教室にハチが入り込むというハプニングが発生しました。
追い払うこともできず、安全を考慮して屋外で授業を行うことになり、偶然にも満開の桜の下での授業となりました。
室蘭工業大学の桜、実はかなり立派なんです。
そんな素敵な桜を見ながら、授業再開しましたよ!
テーマはもちろん、「桜に関するドイツ語」!
たとえばこんな単語を紹介しました:
die Kirschblüte(桜の花)
der Baum(木)
der Frühling(春)
die Natur(自然)
die Biene(ハチ) ←これは今日のキーパーソン
「ハチ」はドイツ語で「die Biene(ビーネ)」。
本日のMVPワードです(笑)。
まさかのハチの登場で始まった花見授業は学生たちに自然の中で学ぶ新鮮な体験となったことだと思います。
くわえて、自然の中での学びは、学生の集中力向上やリフレッシュにも効果的です!!
また、屋外の授業は電気代節約になって、エコですよね♪
自然光と春風をフル活用で、なんだか得した気分になりました!
授業の最後には、みんなで満開の桜の木の下で集合写真を1枚。
みんなの笑顔も満開でした♪
来年も、こんなゆるやかで豊かな学びの時間をつくれたらいいなと思います♪