【ドイツ語力ゼロから2年でtelc B2】ドイツで馬医者として働いています🐴👨‍⚕️

馬の獣医さん必見!!!

Shunsuke Satoが語る日本人がドイツで獣医になるための道


ゲストのShunsuke Satoの馬医者Shunの獣医学Tipsでは馬に関するツイートがたくさん挙げられているので是非見てみてください。
Twitter @Shun_equi_vet

ドイツの日本人獣医師”Shunsuke Sato

  ――― どんなことをしている方?

今回インタビューに答えてくださった方はドイツで馬の臨床獣医師をしながら「馬医者Shunの獣医学Tips」という馬の健康や病気に関する情報発信をしているYouTubeチャンネルを開設している「Shunsuke Sato」という日本人の方です。Pickert MaxieがTwitterで偶然発見し、アポを取ったため今回のインタビューが開催されることとなりました。

  ――― ドイツに興味を持った理由は?

Shunsuke Satoは元々幼少期から馬術や乗馬などを通じて馬と触れ合ってきました。高校までには大会に出る機会もあり、全日本ジュニアライダー馬場馬術選手権では3位になるほどの実力者でした。そうして馬に関わる機会が多かったShunsuke Satoはスポーツホースと呼ばれる国際馬術連盟の国際試験に合格するような特別な馬の獣医になる夢を持ちました。

日本にも国内の70%の頭数を誇る北海道や昔から馬が生息し、現在も競馬が盛んに行われている熊本県、山梨県、青森県や岩手県というような地位が存在しますが、ヨーロッパ諸国と比較すると、その頭数は非常に劣っていました。Shunsuke Satoはその事実から馬産業が盛んなヨーロッパ諸国の中でも先進国に位置するドイツで本場の馬の医療を勉強したいと考えたため、ドイツに興味を持ち始めました。

Shunsuke Satoがドイツ語を習得するまで

  ―――ドイツで働くまでで大変なことは?

ドイツでの仕事を含め、ドイツで生活するために必要なことは「ドイツ語を話せるようになる」ことです。当然のことのように感じるかもしれませんがドイツ語を覚えなければ働くことが出来ませんし、働くとなるとそれなりの言語レベルが求められます。

Shunsuke Satoは麻布大学の獣医学部を卒業と共に獣医師国家試験に合格した後、ドイツに移りました。しかし、日本で取得した獣医師免許をドイツで活用するには「Goethe」や「telc」というような公式のドイツ語の試験で一定の成績を修める必要がありました。Shunsuke Satoの通っていた学校はtelcの認可を受けている学校で試験対策もtelcに対応したものしか行わなかったため、Shunsuke Satoはtelcを受験し、ドイツで働くために必要なレベルであるB2というレベルへの到達を目指しました。他国のスキルを生かすために母国語の試験を用いるのはドイツだけというわけではありません。Pickert Maxieも大学進学や就職活動のために日本語能力試験の最高難度であるN1に合格しました。Shunsuke Satoはドイツの病院で獣医の勉強をしながらtelcの試験科目である面接、Speaking、Reading、Writing、B2の勉強をしました。その結果、コロナの影響で試験を受けるタイミングでロックダウンが起こるハプニングもありましたが、B2の一つ下のレベルは半年、B2は2年かけてついに合格しました。

  ―――telcのB2に合格するために必要なことは?

telcを受けるためにShunsuke Satoが重点的に行っていたことは模擬試験を受けることと教科書を用いての勉強でした。telcの勉強に用いる教科書は人によっておすすめするものが異なりますが、共通して言えることは「全てドイツ語で構成されているドイツ語の教科書」を用いることです。ドイツ語の説明が日本語で記載されている教科書はたくさんありますが、telcのB2は仕事でもドイツ語が使えるレベルを求められるので勉強最中はより多くのドイツ語に触れることが必要になってきます。Shunsuke Satoは「Aktiv Grammatik B2」という緑色の教科書を使って勉強しましたが、telcの公式Webページに勉強にあすすめの本があったり、telcが題しているこうs気の模擬試験などもあるので皆さんにあった教科書を探してみてほしいです。




Shunsuke Satoがドイツで馬の獣医師になるまで

  ―――ドイツでの就職活動の様子は?





Shunsuke SatoはtelcのB2に到達した後、仕事をするための職場を探しました。

ドイツで暮らしながら馬の獣医師をするためにはビザという入国許可申請に必要な書類や日本で取得した獣医師免許が認可されることが必須でした。ビザや獣医師免許の適応には役所で手続きをする必要があります。Shunsuke Satoもドイツにある役所で手続きを行おうとしましたが、そもそも日本を含めた海外で取得した獣医師免許をドイツでも適応させたいという人が少なかったため、Shunsuke Satoが手続きをの手順を尋ねるため役所に向かいましたが、役所の職員でも手順を明確にわかっていない人がほとんどでした。それによりShunsuke Satoは日本で取得した獣医師免許認可の手続きを全て自身で行わなければならなくなってしまい、その結果獣医師の試験に受かって最初に役所に書類を提出してから働き始めるまで約1年かかりました。

その後、Shunsuke Satoは知人の伝手で「Pferd Klinik Mühlen」という馬のクリニックで研修を積み、Pferd Klinik Mühlenの教授に「Pferdpraxis Dellbrück」という現在の職場を紹介してもらいました。

ドイツで獣医師をしてみて

―ドイツで獣医として働いてみて驚いたことは?

Shunsuke Satoがドイツで働いてみて気になったことはドイツ人の休みに対する考え方でした。

日本では働き方改革がされていることで労働環境が改善されつつありますが、現在も日本では獣医を含めいくつかの業種で土日も働き続けていたり、長期休暇を取得できずにいる方がいます。しかし、ドイツでは、土日休みや有給休暇をしっかりと取得し、働くときには最大限のパフォーマンスを発揮するというように仕事のON、OFFのメリハリを明確にする風習があります。そのように労働時間に対する価値観の違いにShunsuke Satoは驚かされました。

また、獣医として様々な動物を診察しますが、その中で犬の違いにも気づきました。

日本では犬にデザイン性の高い服を着せる、歯を頻繫に磨く犬の体を丁寧に洗うなどの特徴が見られますが、ドイツではアクティブな服を着せたり、そこまで丁寧に体を洗わない、歯にやさしい食べ物を食べさせるだけで磨かないというように若干大雑把な様子が見られます。以上のような違いがドイツと日本では見られます。


馬の本場ドイツで興味がある方へ

―――ドイツにあるおすすめ乗馬スポットは?

ドイツのおすすめ乗馬スポットは「ミュンヘン」です。

ミュンヘンはアルプス山脈の北緑から約50km離れた場所に位置するベルリン、ハンブルクに次ぐドイツで3番目に大きい都市です。ミュンヘンには山や森が多くあるため自然に溢れたさわやかな雰囲気で乗馬を楽しむことができます。ミュンヘンのようなゲレンデでの乗馬は初心者にもおすすめです。また、日本と異なり、ドイツには数多くの湖があるので湖の畔での乗馬もドイツに来た際には試してほしいです。

―――ドイツで馬の研究をしたい人におすすめな大学は?

ドイツで馬の研究をするのであれば馬を多く扱っている大学を選んでください。

ドイツで一番多く馬を扱っているのは「ハノーファー獣医科大学」です。ハノーファー獣医科大学は酪農や畜産が盛んな北ドイツに位置していたり、ウエストファーレン州やホルシュタイン州などの有名乗用馬山地が数多くあるため、馬の数が多いです。また、馬が多いという理由でギーゼンやベルリンの大学もおすすめです。

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